三上延 著 メディアワークス文庫【ビブリア古書堂の事件手帖3～栞子さんと消えない絆～】感想・レビュー【殺人のないミステリ】

ビブリア古書堂の事件手帖3 プロローグ〜『大さまのみみはロバのみみ』

栞子の妹、篠川文香の手記。

口の軽い自分に気づき、誰にも言えないような事パソコンに書いている。

まさに『大さまのみみはロバのみみ』と同じ。

ビブリア古書堂の事件手帖3 第一話〜ロバート・F・ヤング『タンポポ娘』

店の古書の入れ替えが必要と改めて思った栞子。

当初、いく予定のなかった「古書交換会」に大輔と行く事となる。

その交換会で盗難事件が発生し、栞子が疑われてしまう。

その背景には、栞子の母「智恵子」の存在があった。

ビブリア古書堂の事件手帖3 第二話〜『タヌキとワニと犬が出てくる、絵本みたいなの』

一巻で登場した「坂口夫妻」再登場。

妻の「しのぶ」が幼い頃に読んだ絵本を探して欲しいとお願いされる。

ちょっと微笑ましい話。

ビブリア古書堂の事件手帖3 第三話〜宮沢賢治『春と修羅』

「智恵子」の元同級生で、ビブリア古書堂には家族ぐるみの付き合いがあり、亡くなった父が昔、智恵子から買った大事な古書を取り戻して欲しいと依頼される。

ここでは智恵子のエピソードが少し書かれてると、栞子の母に対する思いも少し見えた話。

ビブリア古書堂の事件手帖3 エピローグ〜『大さまのみみはロバのみみ』

文香の手記。

パソコンで日記のように書いてる。

ここでは1〜3巻を通して出てきた伏線が回収される。

それと今後のシリーズ展開に関わる事も････

次巻もすぐ読みたくなる終わり方。

ビブリア古書堂の事件手帖3 【ネタバレなし感想・レビュー】

三上延さんのビブリアシリーズ3作目。

全体通して、今までの登場人物達の設定がより深く書かれているように感じた。

夫と娘達を置いて失踪した「栞子」の母「智恵子」。

あいかわらず姿は見せないが、各話で人物像がさらに明らかになってきて、少しずつ『ビブリア古書堂』に近づいている感じがちょっと怖い。

「大輔」は栞子に対して疑念を抱くが、意外とあっさりと栞子に話、誤解は解ける。

その事で信頼は深まった感じにはなったが、謎だけが残る事となる。

この巻では妹の「文香」も各話、いい所で登場する。

エピローグで日記を付けているシーンがあるが、実はその日記は････。

そして「栞子」だが、最初の印象だと出て行った母、智恵子を嫌ってもう会いたくないのかと思ったが、母が残した本を必死に探している姿は、実は母を探していて会いたいと思っている様にも見えた。

もしかすると、ただその本の謎が知りたいだけなのかもしれない。

どれなのか自分には読み取れなかったが、今後のシリーズの楽しみの一つなった。

ビブリア古書堂の事件手帖3【みんなのつぶやき・感想】

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